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unchain.jpg 正三角形 / 石畑由紀子さん
 http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=6359



 らんららんと純情そうな乙女のふりして、いきなりぐさりと突き刺さってきますね。
 小気味よい皮肉を織り交ぜながら、テンポよく進んでいきます。
 特に、後半の「らんららん 乙女心は出張中の男の洗濯をしたかったのではなく/出張中の男の洗濯をする私を肴に酔いどれたかったのであって」からの畳み掛けるような展開は圧巻。
 狂気に至る一歩手前、「何もない」という切り口も美しい一作。
 らんららん。

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unchain.jpg やさしく眠る/急いで起きる / ma-yaさん
 http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=174859



 ma-yaさんはたぶん、自分の内面を、詩の言葉として変換して描くのが、とてもうまい人なのだと思う。変換、というのは、噛み砕く、と言い換えてもいい。
 だからこそ、恐らく非常に個人的な体験や思いを元にして、あぁ、分かる、と読み手の近い部分に触れる言葉が綴れるのだと思う。
 2連なんか、非常にma-yaさんらしくて、胸に迫ってきて好きです。特に、「意志とはかんけいなく/もわもわと膨らみ/肉ははじけるくらい/内からはみ出していく」のところ。
 「つー、ぽたっ」からの展開も、タイトルに相応しくてとてもいいですね。

 ちなみにこれはpoeniqueの即興ゴルコンダのお題作品で、お題自体もとてもよいので、
あおばさん(http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=174940
木屋 亞万さん(http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=174795
小川 葉さん(http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=174776
いずれの作品も名作です。

unchain.jpg はしばしからふるひかり / あすくれかおすさん
 http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=199633



 「けどさー、鮭ってもとはひとつじゃん?/フレークのひとつって何よ?」ここ、かっこよくてぐっとくる。細胞とか、分子とか原子とか、そこらへんまでばらばらにしてしまったら、それこそもう、「誰を、誰が始めたっていい」のかもしれないね。
 冒頭の、静かに脈打ちだす朝の町の空気もとてもいい。
 「いるって、寒い」し、「いるって、ぬるくなる」から、生まれてくることとか、生きることとか、きらきらしてるんだろうねぇ、なんてことを、さくっと書けてしまう文体に憧れてしまう作品です。
unchain.jpg 冬の朝のメルヘン / A道化さん
 http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=176045



 A道化さんといえば、その特徴のひとつに敬語の使い方、がありますが、特にこの詩における「くださる」のうつくしい輝きは、目を見張るものがありますね。
 「妖精」「セロファン」「ペン先」「眼差しの泉」「氷つぶ」ひとつひとつの言葉がとても繊細で、手に触れるのも思わず躊躇われるような、うつくしい結晶と、その奥でねむる「わたしの夜」の満たされないかなしさが、印象的な作品です。

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poenique  4wheels
執筆者
ツユサキ


石畑由紀子


ことこ
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